バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海 レビュー

★★★★★★★★☆
バテンカイトスはPS2全盛期の2003年にゲームキューブで出たオリジナルタイトルのRPG。そもそもキューブ自体にRPGのユーザーが多いとは言えず、しかも完全新作を出したナムコには恐れ入った。自分も名前のチェック程度はしてたんだけど、ハードごと買うようなタイトルでもないし、放置したいた。

ストーリーは、プレイヤーが主人公とイコールではないという点を上手く使っているのが良かった。基本はよくあるお使い系のJRPGといった感じだが、個人的にはDISC2の途中あたりから楽しくなってきた。まぁ、ストーリーがそこそこなのはRPGにとってかなりプラスだと思う。
またグラフィックもGCにしてはかなり綺麗だと思う。下手なWiiのソフトよりよっぽど上だろう。
また、ロードも早くローディングによるストレスは一度も感じなかった。
個人的に一番気に入ったのが戦闘システム。これはカードバトルのような形式なのだが、プレイヤーがカードを一枚ずつ選び、カードに書いてある数字をうまく組み合わせてコンボを作る。(同じ数字を揃えたり、続き番号にしたり。ポーカーの所謂ストレートやフラッシュのような形)また、炎と水のような反属性をコンボに組み込むとダメージを打ち消しあってしまう。この2つの要素から数時は欲しいのに属性が反発しているときのジレンマや、上手く欲しいカードが入ってきたときの爽快感などに繋がっていると思う。また、敵がカードを直接ドロップするため、雑魚と闘うモチベーションが常に保たれ、新しいダンジョンの新たな敵に積極的に挑んでいきやすくしているのもgood。エルミナージュをやっている時も思ったのだが、自分は武具が直接手に入るゲームが好きみたい。
逆に戦闘の欠点は、まず時間がかかりすぎること。全体的にモーションがもっさりしている(カード選択の思考時間を持たせるためだと思われる)ため1回の戦闘に時間がかかる。また、モーションが遅い割に敵の攻撃の1発目は早すぎて防具を選択できなかったりと微妙な不満点も。ただ、ゲームを通して戦闘が苦にならなかったもで完成度は高いのではないだろうか。
他の不満点はキャラの移動速度が遅い、マグナス(カード)の整理がやりにくい、終盤金の使い道が無い、戦闘後アイテムが一つずつしか拾えないなど些細なこと。
このゲームをプレイした感想は勿体無いの一言かな。全体的に作りが丁寧で、ストーリーや戦闘システムも独特で飽きっぽい自分でも最後まで一気にプレイできた。完成度が高いだけにもう少しユーザーの目に触れるように宣伝すべきだったな〜と。そうすればWiiで続編が出るかもしれないしね。